ミッドイヤー27日、504 D.A. 灯台守をやり出してもうしばらく経つ。この海岸で生まれ育ち、そのことを誇りに思っている。
実の母よりも海の方が私のことをよく知っている。年月を経て、水面のさざなみは私の顔に刻み込まれ、老いゆく肌には憧れのシワが刻まれた。私のこの面影も、私の物語も、あの広く偉大な碧海を描いた地図に他ならないのだ。 しかし今日は、何か…新しいものを見た気がする。
それは、この上なく晴れ渡った、明るい夕暮れ時だった。水面は沈む夕陽の下で穏やかだったが、私はそれを信用してはならないと分かっていた。水平線には暗雲が立ち込み、嵐を予告していた…そしてその雲の下、遥か遠くで、ほんの一瞬だけ、何かが水中から姿を現すのを私は見たのだ。 移り変わる背景の中、潜望鏡のように突き出た1つの影が、岸辺を監視している。私たちを見ていたのだ。 それから、それは潜って姿を消し、私の双眼鏡の視界からも消え去った。
あれは流木だったのかもしれない。いや、そうに違いない… |