氷塊の割れ目 大きな吐息が白く染まる極寒の空間の中を、ゆらゆらと埃が舞う。 地面を踏むごとに、パキパキと割れるような音が我々の後を尾ける。惨状と喪失を予感し、背筋がゾクゾクとしている。一歩一歩足を前に進め、遺跡へと近づいているが、先は長い。
ベルトフはまだ生きていて、我々の助けを待っているかもしない。押し寄せる敵の波と、氷の結晶の先のどこかで。あるいは、もうとっくに逝ってしまっているかもしれない。
ひとつだけ確かなこと。それは、我々は着実に近づいているということだ。足跡や骨があることからここを人が通ったことがわかる。先にそびえる氷塊の割れ目に惑わされないことを祈る。
ランドー・ディムウェアルド |